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うなぎの中国産と国産の違いと定義は?中国産の安全性についても

夏のスタミナ食と言えばウナギ。土用の丑の日の食べ物としても定番です。

だんだん数が少なくなって、天然ものは手に入らないし、国産は中国産の倍くらいの値段・・・高い・・・。

スーパーで買うときはラベルの表示でしか判断できないので、もしパックで偽装されてしまったら判りませんね。

そもそも何をもって「国産うなぎ」というのか、定義はあるのでしょうか?

中国産のうなぎが安全なら、安く手に入るから助かるね。

というわけで、はい、調べました。参考になさってください。

うなぎ 中国産と国産の違いは?

中国産うなぎと国産うなぎの一番の違いは「食感」だと言う人が多いです。

次に「脂」と「泥臭さ」。

  • 国産うなぎ
    身が薄く硬め。あっさりしている。旨味は濃い。泥臭い・川臭い場合もある。
  • 中国産うなぎ
    身が厚く、ふわっとしていて軟らかい。脂がよく乗っていて、これをしつこく感じる人もいる。ときに「大味(おおあじ)」「雑な味」と感じることもある。

最も嫌われる食感が「ゴムのような弾力」。これは中国産に多いものの、「国産」ラベルのウナギに全くないわけではないため、一概には言えません。

また、蒲焼きになって売られているものはタレの味にも左右されるので、白焼きの状態でないとウナギ自体の味が分かりにくく、目隠しして蒲焼きを食べると国産と中国産の違いが判らない場合も多いです。

この食感や味の違いはウナギの種類の違いによるところも大きいようです。

「国産が一番好き。」「中国産は無理だけど台湾産なら食べられる。」という声をよく聞きます。

うーん、さすが、よくわかっていらっしゃる。

  • 国産うなぎ=アンギラ・ジャポニカ種
  • 中国うなぎ=アンギラ・アンギラ種
  • 台湾うなぎ=アンギラ・ジャポニカ種

を養殖することが多いので、台湾産のうなぎは国産うなぎに近い味なんです。

天然物はほとんど一般のスーパーには(料亭でも)出回らないので、すべて養殖うなぎと考えてまず間違いありません。

知らなんだ!

では、シラスうなぎを育てて、さばいて、蒲焼きに加工して・・・どの段階をどれくらい過ごしたものが「国産」と言えるのでしょうか。

うなぎの「国産」の定義とは

スーパーや魚屋さんでは

  • 国別の表示
    国産/中国産/台湾産
  • 国内の産地の表示
    鹿児島産/静岡産/宮崎産/徳島産/三河産など

とパックやポップに表示されています。

では、この「◯◯産」は何をもって定義するのでしょう?

実は、法的な産地の定義というのがあるのです。

シラスから出荷サイズになるまでに、一番長く養殖された場所。と言うのが産地の定義です。

引用元:うなぎの産地って?|川口水産株式会社

※ シラス=ウナギの稚魚

このように決められています。

天然うなぎの稚魚(シラス)を捕獲し、一定量になって初めて養殖業者に託すことができる仕組みで、そのため「どこの産地の養殖業者のもとで育ったか」が「◯◯産」と表記されます。

例えば

前に食べた鹿児島産うなぎがとっても美味しかったから、うなぎは鹿児島産に決めた!

と思ったとしても、同じ味にまた出合えるとは限らないんです。

ここからが複雑なところで、実は、同じ鹿児島産うなぎでも味が同じということではありません。

同じ地域の養殖業者でも、水質やエサの与え方など管理方法の違いで水質が変わり、うなぎの味が変わります。季節によって最適な産地も変わります。

なので、産地名に美味しさを期待するのは間違い・・・というか、意味がないことなのです。

以上のような理由から、消費者が敬遠しがちな中国産や台湾産のうなぎも、国内のうなぎ専門業者が扱うことが多いようです。

産地だけで偏見をもって敬遠せず、うなぎの質だけを見ると、国産よりも中国産や台湾産のほうが状態が良い場合があるためです。

中国産うなぎの安全性について

産地だけで判断できないとなると、次に気になるのが中国産や台湾産うなぎの安全性です。

2005年に中国産養殖うなぎからマラカイトグリーンという合成抗菌剤が検出された事例があり、中国産うなぎの安全性への懸念が高まりました。

他の中国産の食品や中国で加工された食品でも何度か問題が起こりましたね。そして、そのたびにスーパーから撤去されたり、消費が落ち込んだり、中国が輸出停止にしたりしています。

これらのトラブルがウナギの安全性を高めたことも事実です。

中国側も日本側も、信頼を取り戻し消費を高めるために、新たな検査を義務付け、基準を強化しました。

ネットではさまざまな情報が流れました。毒々しい色の川や土地などインパクトのある画像を掲載して「こんなところで作られたものは食べられない!」と書かれているサイトもあります。

一方で、スーパーなどは信頼性を高めるためにトレーサビリティを強化し、産地や販売者、加工者がわかるように情報開示を積極的に行なっています。

これらのことを踏まえると、一概に中国産うなぎを危険だとは言い切れないと思えます。

それでも 「自分は絶対に中国産うなぎは食べません」 と言う人もいて、気持ちはわからないこともない。

逆に、 「月イチで中国産ウナギをスーパーの特売日に買って食べているけど、別に体調の変化はないから大丈夫」 「国産表示でも安心はできない」 と言う人もいます。こちら側の人たちの気持ちもわかります。

この記事を執筆するに当たりウナギについて調べてみて、うなぎの「産地」の定義や、加工業者側で入荷した養殖池のロットごとに残留抗菌性物質検査を行なっていることを知りました。

結果、「中国産だから危険!」なんてことは言えないとわかりましたので、わが家では中国産うなぎも敬遠せずに食べます。

「食」については、気持ちの問題が大きいですね。

例えば完全なトレーサビリティがなされて情報が開示され、「安全だよ!」と言われたとしても、結局のところは食べる人自身が「大丈夫」「食べよう」と思わない限り、おいしく食べることはできません。 疑いながら食べても後味が悪いですものね。

土用の丑の日も、必ずうなぎを食べなければいけないわけではありません。「う」のつく食べ物・・・例えば「梅干」「瓜」「うどん」「牛肉(うしにく)」などを食べることでも精をつけられると言われています。

うなぎが苦手な人は、他の「う」のつく食べ物で置き換えるといいですね。

まとめ

2020年の土用の丑の日は7月21日(火)、二の丑は8月2日(日)。

どちらも過ぎてしまいましたが、暑さの厳しい季節なので、うなぎやスタミナのつくものを食べて、真夏と残暑を乗り切りたいですね。

ウナギの旬は夏だと思われがちですが、実は本当の旬は秋から冬(12月の冬眠まで)にかけてなんですよ。

知らなんだ!