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手汗でも向いてる仕事は?短時間でも減らす方法は?対策には手袋?

手汗は深刻な悩み。
重度の人になると、手汗のために就きたい職業を諦める人もいるほどです。

例えば理学療法士を目指す学生さんを考えてみましょう。
リハビリでは患者さんに直接手で触れるので、実習や卒業後の仕事に不安を持ちます。
手汗が嫌がられないか、不快だから担当を替えてくれと言われないか、理学療法士自体を諦めたほうがいいのではないか、と思いつめたりします。

せっかくなりたい職業があるならば、諦めずに試してみましょう。
手汗をかかなくする方法や根本的な治療ができなくても、合間にケアをして、数時間だけでも手汗を減らすことができれば仕事に支障がないかもしれません。

手汗があっても向いてる仕事は?

「手汗(てあせ)」は「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」という病気です。
多汗症の一種で、手のひらや足の裏に多く汗をかく症状のことを言います。

通常は体温調整のために発汗しますが、多汗症の場合は交感神経がうまく働かないために体温とは関係なく汗が過剰に放出されます。

いわゆる「ワキ汗」とは違って、アポクリン腺でなく、エクリン腺から出る汗なので臭いはありません。
また、この違いのために「ワキ汗用」に作られた制汗剤が効かないんですね。

手汗にも重症度があります。
グレード1~3で分けられます。

[deco_bg image=”postit4″ width=””]グレード1 : しっとり湿っている程度。
グレード2 : 手のひらに水滴がコロコロとできているのが見た目にはっきりとわかる。
グレード3 : 手のひらから汗がしたたり落ち、ひどい人は水溜まりができるほど。[/deco_bg]

手汗は身体機能の失調により引き起こされる病的な発汗を指します。
つまり精神的なものではありません。
何らかの反応によって交感神経が過剰に働いてしまうために起こっています。
ただ、精神的な緊張により、さらに増強される面はあります(健康な人と同じです)。

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日常的に困る場面は・・・

  • コピーした紙を手に持って数分間立ち話をしただけで紙が湿ってしまう
  • 駅の本屋でカバーかけて貰った本、電車乗るまでの待ち時間でしなしなになる
  • 手を繋いだり握手やハイタッチがしづらい
  • お釣りの受け渡しがつらい
  • カラオケのマイクを使い回すのが気を使う
  • 契約書を書くと、書いているうちに湿ったりにじんでしまう
  • パソコンのキーボードやマウスに汗がたまる・汚れる
  • 楽器がひきにくい(ピアノのけん盤が汗だらけ、ギターの弦が錆びる)
  • 重い荷物は汗ですべるために持つのが怖い
  • 登り棒や鉄棒ができない
  • 鞄の持ち手だけ変色・変形して傷む
  • 車のハンドルが汗で滑る(ハンドルが腐ってしまう人もいるし、免許を取ることをためらう人も多い)
  • リキッドファンデを手で直塗りできない
  • 自転車のハンドルがすべる(ハンドルにフェイスタオルを挟むか、作業用の軍手をホームセンターで買って対処)
  • 汗のせいで手先足先がかなり冷える
  • スマホが汗のせいで操作できない

と、悩みは多岐にわたります。

そのため、

  • 運転免許の必要な職業
  • エステティシャン、美容部員、美容師、ネイリストなど
  • 事務職、営業職
  • 学校の先生(特に体育)、保育士
  • 販売員
  • 医療従事者(医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士など)
  • 紙を主に扱う職種(書店、文具店など)
  • 音楽家

などを諦めようと思いつめる人も多くいらっしゃいます。

人と関わらない、紙類を扱わない、人と物の受け渡しをしない職業であれば、手汗があっても向いている職業と言えます。
でも「手を使わない仕事」を探すのは難しいですよね。

一日中汗を止めなければならない仕事ばかりではありません。
数時間だけでも手汗の量を抑えることができたら、手汗自体が完治しなくても就くことができる仕事は多くあります。

フレナーラ

手汗を短時間でも減らす方法はある?

人によって個人差が大きいので、決定的にこれが間違いなく効く!というものはありませんが、いくつか試してみましょう。

スーパーカント(スポーツ&競技用の汗の滑り止め液)

体操・サッカー・野球・ゴルフ選手や(鉄棒とか握る時、手あせ止め)、ピアノ(鍵盤)・バトンが汗で滑らないための汗止めです。
根本的に手汗を止めるわけではありませんが、汗をかかない時間が増える人がいます。
成分はナノポリ塩化アルミニウムと無菌活性水(カプセラ水)。
ネットで入手することができます。

→ スポーツ&競技の汗用液スーパーカント

塩化アルミニウム(水溶液)

手掌多汗症の治療薬として病院でも使われる制汗剤の一種。
市販薬としては「オドレミン」「テノール液」「エキシウクリーム」などがあります。

塩化アルミニウムの一番効き目のある使い方は、「前夜に」重ね塗りです。
数滴を塗っては乾かし、塗っては乾かし・・・ 通気性のあるビニール手袋をはめて寝ます。
数週間~一か月ほどほとんど手汗が出なくなるので、効果が薄れてきたころにまたケアをします。
注意点は、朝起きたら必ず手を何回か洗うこと。
また、重ね塗りをした日だけ少しヒリヒリします。皮膚が弱い人は様子を見ながら少量から始めましょう。
まずは皮膚科で相談してください。

ミョウバン、ミョウバン水

スーパーに売っている食品添加物「ミョウバン」。
焼きミョウバン、あるいは生ミョウバンと表示されていますね。
制汗作用、殺菌作用、収斂(しゅうれん)作用(=引き締め)があることで知られています。

作り方の比率は

[deco_bg image=”postit4″ width=”400″]焼きミョウバン50g(生ミョウバンなら75g)
1.5リットルの水[/deco_bg]

を混ぜて、涼しい所に2~3日置いておき、ミョウバン水の原液を作ります。
これをさらに30~50倍に薄めてスプレー用のミョウバン水を作ります。

この薄めたミョウバン水をスプレー容器に入れておくと、手汗を止めたい時に手のひらに簡単にスプレーできます。
100均やドラッグストアで売っている旅行用の小さなスプレー容器に入れて持ち歩いてもいいですね。

ミョウバンは食用に使うものなので、お子さんと接する職業の方でも安心して使えますね。

ベビーパウダー

ごく短時間でサッと対処したいときに、手に振りかけて使う人が多いです。

漢方薬

即効性は期待しづらいですが、若干マシになったかな?と思える人も。

ETS手術

胸腔鏡下胸部交感神経節切除術(Endoscopic thoracic sympathicotomy)と呼ばれます。
過剰に働き過ぎている交感神経の切除を行います。健康保険が適用され、15~30万円で受けることが可能です。

ただし、ETS手術は代償性発汗という副作用が出ることがあります。
手の汗を止めたら、代わりにお尻や下半身から尋常じゃないくらいの汗が噴き出る人もいます。背中やお腹や胸などにひどい汗をかくようになる人も多いです。

ボトックス注射

こちらはETS手術のように交感神経を物理的に切除するのではなく、働かないようにブロックします。
数か月から1年ほどは効果があるようです。
費用が年間およそ40~100万円かかると言われています。

ドライオニック

家庭で手掌多汗症を「イオントフォレーシス療法」という治療法を実施するための装置。
海外製で、機器を購入すれば家庭で実施することができます。

イオントフォレーシス療法って耳慣れないですよね。
電気と水(水道水)を使って発汗を抑える方法です。手を水に浸し、その水の中に微弱電流を流すことで、汗腺細胞の細胞膜からイオンの出入りを妨げて汗を生成させなくするという原理です。副作用はほとんどありません。

病院でイオントフォレーシスを実施しているところを見つけて、あらかじめ効果があるかどうか試すのがいいでしょう。即効性はなく、効果を体感できるのに1週間ほどかかります。

生活習慣を見直す

首、手首足首を冷やさない 、食生活を体を温めるものに変えて生姜たっぷりの人参小松菜玉ねぎのスープなどを意識的にとるようにしたら、手汗も足汗もなくなった人も。

手汗の対策に手袋は有効?

素手でなければならない職業では使えませんが、手袋を使うのもひとつの方法です。
特に医療現場では清潔操作(手術場など)のために、使い捨てのラテックスの手袋を使います。

手汗のグレードが重い人は、手袋を装着したり脱いだりするのに苦労しますが、手袋の中にパウダーが入っているタイプであれば、脱着が少しラクです。
(ラテックスアレルギーのある方は注意してください)

かなり密着性の高い素材なので、汗の多い人は大きめのサイズを使うほうが脱着しやすいです。
(汗でうまくはめられずに破る人もいますが、使い捨てなので気にせずに!)

とても滑りにくい素材でできていますので、医療現場以外の人でも、細かい作業が必要とされる職業の人は使ってみられるといいと思います。

また、医師や看護師、理学療法士などでしたら、あらかじめ患者さんに 「手に汗をかきやすい体質だ」と伝えて了解してもらう のが大事です。
わかっていれば、あえてクレームを言う人はかなり少ないものです。

汗をかいてきたら、患者さんにひと言断って、こまめにハンカチで汗を拭けばいいですよ。
もし汗のために手が冷たいようなら、温水のある手洗いや、使い捨てカイロで手を温めてから患者さんに触る工夫もできます。

まとめ

ご本人には深刻な悩みですが、開き直ってしまうのが有効な場合があります。

例えば、ある保育士さんは職場で 「わたし、手汗がひどいんだよね~」と自分から言って、
よくタオルで拭いたり手を洗って冷やしてみたりしているし、
子どもと手をつなぐときも「先生いま手が濡れてるんだ、ごめんね!」と言っているそうです。

自分から言えば気がラクだし、意外と回りも気にしていないことが多いですよ。
あなたに合う方法が見つかって、いきいきと働けることを祈っています。