ウェルシュ菌ってどう感染する?食中毒の予防法と食品保存の注意点は

毎日ごはんを作っていると、ときには息抜きしたくなるもの。

わが家は少人数家庭なので材料が傷む前に使い切るという意味でも
よく「作り置き」をします。

最近、おかずやお弁当の作り置きレシピも増えましたよね。

梅雨から夏場はやはり
「何日くらいなら『もつ』かな?!」
というのが一番気になります。

そんな心配をしている中、Twitterで感染症の先生から教わった「ウェルシュ菌」。

特にカレーやシチューでウェルシュ菌による食中毒が起こりやすいといいます。

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どんなものでも

「火を入れ直せば大丈夫」

と思っていたけれど、
ウェルシュ菌は熱に強い食中毒菌だとか。

 

そういえばテレビで
お惣菜屋さんが気をつけているという話を
聞いたことがあったかも…?!

 

ウェルシュ菌の特徴は?どう感染してどんな症状が出る?

 

ウェルシュ菌は熱に強い芽胞を形成する菌種で
カレーやスープの大量調理、給食などで問題となる食中毒菌
ウェルシュ菌による食中毒を「給食病」と言ったりします。

嫌気性の常在菌で動物の腸管内や土壌などに存在し、
肉や根菜などについています。

 

昔から

「おかずは火を通し直せば日持ちする」

と考えられていますが、

ウェルシュ菌をはじめとして

「高温に強い菌」

がいくつかあります。

ウェルシュ菌はそのひとつで、
100度、4時間の加熱でも死滅させることができないんですね。

死滅させるには180度で30分間以上の加熱が必要な手ごわい菌です。

イヤですね~~~、強すぎる!!

 

ただ、死滅させなければ食中毒になる、というわけではありません。

ウェルシュ菌は10万個以上の菌数まで増えないと食中毒を発症しません
(例えば腸管出血性大腸菌O-157は10~100個で発症します)

なので、
ウェルシュ菌による食中毒は通常あまり起こりませんし、

起こったとしても症状が軽いために
「ちょっとお腹の調子が悪い」くらいにしか感じません。

・ウェルシュ菌の潜伏時間:約6~18時間 (概ね12時間以内)
・症状は腹痛、下痢、下腹部の張りなどで、軽い
・だいたい1日くらいで症状がおさまる

症状が軽いので、
食中毒だったなんて気づかずにいる人も多いかもしれません。

 

ウェルシュ菌による食中毒を予防するには?

 

大原則は、

・材料をよく洗って調理する
・加熱調理後に菌の数を増やさない

ということ。

家庭の調理では

・ごはんやおかずをできるだけ小分けにして
・ふたを閉めずに早めに温度を下げて
・冷蔵庫などで低温保存する

・食べる前に十分再加熱する

ということが大事です。

 

カレーなどは

「二日目がおいしい」

なんて言いますが、
ウェルシュ菌による食中毒で一番多いのが

 カレーやシチュー

なんです。

 

なぜか?

ウェルシュ菌の増殖する温度(増殖温度帯)は

 15度~50度

最も良く繁殖する温度(増殖至適温度帯)は

 43度~47度

です。

 

ウェルシュ菌は嫌気性菌だと最初に書きました。

いつでもどこでも普通に存在する常在菌ですが、
生のタマネギや人参を食べても食中毒にはなりませんよね。

スライスオニオンとか、野菜スティックとか。

それはウェルシュ菌が嫌気性菌で、
酸素のあるところでは増えないからなんです。

 

逆に、大鍋でカレーを大量に作ると
加熱調理中に内部が高温の嫌気(空気がない)状況になります。

大きな鍋で大量につくるほど、
内部の酸素がなくなり、空気に触れる部分が少なくなるんです。

そして、
カレーやシチュー、あんかけのように粘度の高いものや
大量に作った煮物などはなかなか冷めません。

・空気がない
・あったかい時間が長い

と、
菌にとって育ちやすい環境が長く保たれるため、
菌の数がドカーンと増えるのです。

 

家庭の鍋であれば、給食ほど大量調理しませんが
ホーロー鍋や多層ステンレス鍋など保温性の高い鍋で作ると
本当に冷めないんですよね。

わが家でカレーやシチューを傷ませたことがないのは
真冬以外は必ず冷まして冷蔵庫で保存し、
翌日よく火を入れたからだと思います。

 

この火の入れ方にもコツがあって、

・一度加熱をしているからといって
 時間を短縮するのではなくしっかりと中心まで加熱すること

・加熱するときに底からよくかき混ぜること

の2点がポイントです。

カレーならフツフツと大きな泡が立つくらい加熱、
(常時かき混ぜていないと焦げ付くくらいに沸かす)

さらに底からかき混ぜることで
空気に触れさせてウェルシュ菌をやっつけるんです。
(レンジ加熱ではできないことですね)

 

では、作り置きのおかずはどうするか?

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惣菜屋さんがテレビで言っていたのは

「できあがったらとにかく早く冷ます」

ということでした。

「一定の温度をいかに早く通過させるかが
 食中毒予防のコツ」

と言っていたのはウェルシュ菌対策だったのですね。

 

一般財団法人 東京顕微鏡院によると

・加熱調理後3時間以内に20度以下に急冷する
・加熱調理後2時間以上室温に放置しない

のがウェルシュ菌増殖の予防に最も有効とのこと。

 

私は通常、作り置きおかずを
下のようなガラス容器に保存します。

 

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ガラス製なので
匂い移りせず、色移りもせず、
耐熱性が高いのでこのままレンジにかけることができて
とてもスグレモノなのですが、

できあがったおかずをここに直接入れると
なかなか冷めません。

 

熱伝導性の高い、

 アルミ(たぶんこれが最強)
 ステンレス

のトレイにいったんおかずを広げて
冷めてからガラス器に移すようにしています。

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それでも夏場は室温が高く、なかなか冷めないので

トレイの下に下の画像のような大きめの保冷剤を敷いて
一気に温度を下げるようにしています。

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冷めたものから
ガラス容器に移して素早く冷蔵庫へ!

(作り置き冷凍おかずは冷凍庫へ!)

 

お弁当のおかずやサンドイッチなど、冷凍したものを自然解凍するのはダメ?

 

市販の冷凍食品でも

「凍ったままお弁当箱に入れて自然解凍で食べられる」

というものが増えましたし、

私もいくつかのおかずは凍ったままお弁当箱に入れて
持たせることがあります。

 

「高温のものを、なるべく早く低温にすることで
 ウェルシュ菌の発生を抑える」

…ということであれば、
超低温(凍った状態)から常温になるのは問題がないのかな?

と疑問を持ちませんか?

 

これはウェルシュ菌増殖の原理からみて大丈夫なようです。

冷凍食品の温度が上がるよりも、
加熱したものをゆっくり冷却する方が危険でしたよね。

最も育ちやすい45度くらいに長時間さらされるからです。

ですから、凍ったまま持っていったお弁当が
自然解凍とともに45度まで上昇するのは考えにくいので
ウェルシュ菌が大量増殖するリスクは少ないと考えていいでしょう。

 

ただし、梅雨や夏場はやはり腐敗の心配もありますから、
お弁当箱を冷却バッグと保冷剤で保冷するか、
食べる直前まで冷蔵庫に入れておくことをおすすめします。

 

まとめ

 

ウェルシュ菌による食中毒の治療は対症療法が主です。

食中毒の予防の要点は食品中での菌の増殖防止。

加熱した調理食品は小分けするなどして急いで冷却し、
冷蔵庫などで低温保存を。

保存後に食べる場合は十分な再加熱をしてくださいね。

 

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